G Suite for Educationでできること

決してGoogleの宣伝ではないですが、教育機関はG Suite for Educationを無償で利用できます。一般の企業が利用するGoogle Drive容量無制限のBussinesプラン相当のものです。さらにfor Educationならではの先生が生徒に課題を出すことができるツールGoogle Classroomも利用できます。

Googleはもう検索するだけじゃない

「世界中の情報を整理する」という使命を掲げ、Webサイトのインデックスを続けて来たGoogle。「Google」、「ググる」という言葉は英語でも日本語でも動詞として浸透しています。自分の頭で記憶しなくても、ググることによって、インターネット上の膨大な情報から欲しいものを手に入れることができます。知識を得るためのスキルとしては、「記憶する」から「効率良く検索する」にシフトしています。

そんなGoogleが提供する、クラウド型のグループウェアG Suite(旧称:Google Apps for Business)は2006年からサービスが開始され、今では世界中の500万社の企業で生産性向上のために活用されています。サービスを列挙するとキリがないです。

これらのサービスは1つのGoogleアカウントを持つことで全て利用できます。また全てのサービスが他者との共有、共同作業を前提として作られています。これは、コンピュータを使い、協力して、多角的に考え、クリエイティブな成果を出すという次世代型スキルと非常にマッチしています。言い換えれば、共有を前提としたこれらのサービスを自然に使いこなすことができれば、次世代型のスキルが備わっていると言って良いと思います。

教育機関のためのG Suite for Education


2006年の開始当初からGoogle Apps for Educationとして教育機関向けにサービスが提供されています。通常のG Suite(Googleドライブの容量は無制限)に加えて、

が利用できます。Google Classroomは先生が簡単な操作で、生徒に課題を出すことができ、課題の進捗状況の管理、課題に関するコミュニケーションを行うことができます。Google Classroomを利用することで、先生は課題を出して回収する時間を短縮でき、またペーパーレスを促進することができます。

後日、Googleの方に教えていただいたところ、

さて、ご質問のGoogle Classroomですが、4月よりGmailユーザーでもご使用いただくことができるようになりました。
英語になりますが、そのご案内のブログをご覧ください。https://blog.google/topics/education/google-classroom-outside-classroom/
これにより、G Suite for Educationにご登録されていない現状でもご試用いただくことができると思います。

とのことで、2017年4月からGmailアカウントがあれば誰でもGoogle Classroom利用できるようになっています。

教室でどのようにG Suiteを活用するのか

生徒達がグループで共同して調べ、まとめ、発表する

先生はClassroomを使って生徒に課題を出します。「今日はインターネットで検索して、昆虫の一生について調べて、発表して下さい。どんな姿で、何を食べて、どうやって子孫を残すのかな?」生徒はググって情報を集め、みんなでドキュメントにメモを書き、スライドにまとめてグループ発表の準備をします。スライドが完成したグループはClassroomで課題を提出します。全てのグループが完了したらスライドを使って順番に発表します。

動画を見た後、理解度テストを出す

Youtubeには教育的なコンテンツがたくさんあります。ただ生徒が寄り道してしまわないように、フォームに動画を埋め込んでおくと良いです。フォームでは選択式、記
述式の質問を設けることができるので、動画の中の重要なポイントについて理解度をチェックできます。あらかじめ解答を設定しておけば、自動採点できますし、回答結果はスプレッドシートに集めて、すぐに集計、グラフ化できます。

学校行事、時間割、家庭訪問などの予定を管理して公開できる

運動会や学芸会などの学校行事のスケジュール、クラスの時間割、家庭訪問や保護者とのMTGの予定などはすべてGoogleカレンダーで管理できます。学校全体や学年、クラスなどグループを用意しておけば、簡単に適切な範囲で予定を共有できます。

Everyone have own account

ここまで良いことづくしのG Suiteですが、一つ大きな壁を乗り越える必要があります。サービスを利用するには、先生も生徒も一人一つのGoogleアカウントを持たなければなりません。もちろんGmailやハングアウト、Google+が使えるようになります(なってしまいます)。オンライン上でどのように情報を取捨選択し、危ない情報を避け、責任感をもって行動するかという情報リテラシーが備わっていなければ確かに生徒が危険な目にあってしまうかもしれません。しかしながら、求められる次世代型スキルを避けて通るわけにも行かないため、生徒ができるだけ早い時期に情報リテラシーを身につけられる方法を見出さなければならないのだと思います。

kikushun: