嬉しいニュースを見つけました。茨城県庁では決済の電子化率が99.1%だそうです。しかも取り組みを始めてからわずか4ヶ月で。検討は2017年11月から始まり、新知事のリーダーシップのもと、驚くべきスピードでの達成です。
決済書類以外でも、ペーパーレスに会議が開催されるなど、電子化が進んでいるようです。
民間企業ではペーパーレスでの業務も珍しくありません。一度ペーパーレスになってしまうと、もう紙とハンコでの仕事には戻る気がしません。
- ノートPCひとつで、いつでも、あらゆる情報を持ち運べます
- いつも誰とでもチャットで会話できます
- 文書の保存先をG Suiteなどのクラウドにすれば、PCでもスマホでもデバイスを問わず同じ情報にアクセスできます
こうなると、仕事に必要な環境は、『職場』ではなく、『電源』と『通信ネットワーク』になります。
県議会ではどうなのか
先日、国会改革としてペーパーレス化が提言されていましたが(その会合資料が紙だった・・・)、議会は電子化が進みにくい場所ではないでしょうか。少し古いですが、2013年に早稲田マニフェスト研究会が調査した『PC・タブレット端末の議会導入に関する現状調査』では、90%の自治体が議場へのPC・タブレットの持ち込みを禁止しています。
茨城県議会ではどうなのでしょうか。
茨城県議会のペーパーレスについての取り組みをWebで見つけることができませんでした。ただ本会議の様子は動画で公開されています。確認すると、議場内では紙の資料が配布されているようです。議会の中でペーパーレスが普及するには、まだ時間がかかりそうです。
この動画配信の仕組みは株式会社ジェイ・フィットによって運営され、2009年から配信されています。参考までに東京都議会で公開されている動画は2013年のものからなので、かなり早い時期から行われています。
議事録はどうなのか
議会にまつわる書類で思いつくのが議事録です。茨城県議会の議事録はこちら。本会議の議事録は概ね会議開催の3ヶ月後に公開されています。阿見町の本会議議事録の公開も概ね3ヶ月後なので、一般的なスケジュールなのかもしれません。
議会の議事録公開に時間がかかることに不満を抱く人もいるようで、Web上で埼玉県上尾市の例などが見つかります。
一般的には、
録音→文字起こし→校閲→印刷→署名→公開
の流れをたどるため、3ヶ月かかるようです。印刷とあるのは、紙の議事録を原本とし、原本と電子版を同時に公開する自治体の場合です。
議事録の録り方は民間企業でも効率化が求められやすい領域です。共同編集が可能なツールを用いて、会議中に複数人で記録を残し、会議の最後に参加者にその場で承認を得るなど、コンパクトに済ませたいですね。